1.中卒は正社員として就職できないの?
『中卒という学歴で正社員になれるの?』『中卒でも働ける仕事ってどんなの?』
中卒の方の中には、こういった悩みを抱えている方も少なくないでしょう。
結論から言えば、中卒でも正社員として働くことは可能です。
今回の記事では、中卒でも正社員として採用されるための具体的な方法をご紹介していきます。
簡単にまとめると以下の7つのポイントが重要です。
・中卒になった理由をしっかり説明する
・特化したスキルを身につける
・学歴を作る
・資格を取得する
・長続きする仕事を選ぶ
・身近なコネを使う
・転職エージェントを使う
『中卒だけど正社員で働くことを諦めたくない』『今まさに転職活動に苦戦している』
このような方は、是非最後までご覧ください。
2.中卒の就職は不利って本当?
『中卒の学歴だとまともな仕事に就けない』
こんな噂を耳にすることがありますが、実際のところはどうなのでしょうか?
【応募できる会社が限られる】
確かに大卒や高卒者に比べて、中卒者が就職に不利なのは間違いありません。
募集している求人条件の多くが高卒以上の学歴を提示しているからです。
実際に求人をリサーチしてみると、中卒で応募できる求人の少なさに驚くでしょう。
【企業が懸念していること】
ではなぜ中卒者の求人がここまで少ないのでしょうか?
それは
『勉強することに抵抗があり、学習意欲が低いのではないか?』
『何か嫌なことがあるとすぐ辞めてしまうのではないか?』
『人とコミュニケーションを取ることが苦手なのではないか?』
といった懸念を抱くからです。
もちろん経済的な理由からやむを得ず中卒になってしまったという方もいますが、単に『勉強が嫌いだから』『学校に馴染めないから』といった理由で中卒になる方もいます。
中卒でも正社員として働くならば、こういった先入観を払拭する必要があるでしょう。
3.中卒でも就職・転職を成功させる7つの方法
それでは早速、中卒でも就職・転職を成功させる方法を見ていきます。
【1.中卒になった理由をしっかり説明する】
まず何より欠かせないのがこちら。
前述したように、中卒者が抱かれがちなネガティブイメージを払拭することが大事です。
経済的な理由で高校への進学を諦めたという場合は、それをしっかり伝えてください。
もし「勉強が苦手だったから」「友達ができなかったから」のようなネガティブな理由の場合、素直にそれを伝えた上で、そこから学んだポジティブなことも合わせて伝えましょう。
例えば
『私は勉強が苦手で高校を中退しました。しかし、そこから何でも自分の好きなことばかりできる訳ではないことを学びました。今後は苦手な勉強でも仕事でも、楽しめるような自分なりの工夫をするようにして参ります。』
このように、自分のためになった学びや今後の展望を説明することで、中卒のイメージもガラッとポジティブに変えることができるのです。
【2.特化したスキルを身につける】
中卒でも高卒者や大卒者より有利に転職する方法があります。
それは何かに特化したスキルを身につけることです。
現在では学歴を重視せずに、人材の実力を見極めて採用する会社も増えています。
自分の得意なことを磨き上げて、尖ったスキルを身につければ、就職もかなり有利になるでしょう。
【3.学歴を作る】
例えば一度高校を中退したからといって、これからずっと中卒のままという訳ではありません。
高校卒業認定試験を受ければ高卒同程度の学力があると認めてもらえます。
高校卒業認定試験を受けても、厳密には最終学歴は中卒のままになりますが、高卒以上の求人でもチャレンジするチャンスを与えてくれる会社が多いです。
高校卒業認定試験に受かった後に、すぐに就職せず、大学受験するという道も検討してみると良いです。
大卒の資格が手に入れば、さらに応募できる求人が増えるでしょう。
【4.資格を取得する】
自分自身の実力を見える形でアピールするために、仕事に活かせる資格を取得するというのも有効です。
ただし単なる資格マニアではいけません。
明確な目的を設定した上で、
『●●といった仕事に就くためにこの資格を取得しました。』
『●●の仕事のスキルアップのためにこの資格を取得しました。』
のようにアピールできると、選考官にも好印象を与えられます。
【5.長続きする仕事を選ぶ】
『中卒の学歴でも雇ってもらえるならどこでもいい』
このような考えで就職活動している方はちょっと待ってください。
中卒者だからこそしっかりと長続きする仕事を選ぶべきです。
中卒者の転職活動はかなり難易度が高くなります。
ハイスペックな大卒者のようにコロコロ職を変えるチャンスはないのです。
【6.身近なコネを使う】
意外と見落としがちなのがこちら。
身近なところに仕事を紹介してくれそうな方がいれば、迷わず使ってください。
小さなプライドなどはさっさと捨てましょう。
世の中にはそういったコネもなく、仕事探しに苦しんでいる中卒者もたくさんいます。
少しでも恵まれた環境にいることを感謝しましょう。
【7.転職エージェントを使う】
全ての中卒者におすすめしたいのがこちら。
転職エージェントを使うことで、特に学歴を気にしないという会社をキャリアコンサルタントが厳選して紹介してくれます。
スポンサードリンク自分一人で会社を探すよりもかなり効率的だと言えるでしょう。
また、履歴書対策や面接対策などもサポートしてもらえるので、しっかりと事前準備を行えます。
求職者は転職エージェントのサービスを最後まで無料で使えるので、マストで登録してください。
4.中卒の就職先って?
中卒者でも就職に成功するためのポイントが分かったところで、実際に中卒者はどういう仕事に就いているのでしょうか?
【身体を動かす仕事がメイン】
結論から言うと、ほとんどが身体を動かす仕事になります。
やはり学歴の影響もあり、頭を使うホワイトカラーの仕事には就きにくい傾向があります。
スムーズに仕事を見つけるためには、就職しやすい仕事からチェックしていきましょう。
【飲食関係の仕事】
飲食業界では様々な学歴の人が働いており、そこまで学歴を気にしないという会社も多いです。
労働時間も長く、給料も高いとは言えませんが、仕事内容としては単純なものが多いため、中卒者でもすぐに仕事を覚えることができます。
しっかりと結果を残せば、働いているお店の店長になることも夢ではありません。
【建設現場】
身体を動かす仕事の代表的なイメージが建設現場の仕事でしょう。
重いものを持ったり運んだりと、体力に自信がある方は要チェックです。
【警備員】
警備員の仕事も中卒で就職される方が比較的多いです。
警備の仕事にもたくさんの種類があり、ショッピングセンターなど人が集まる場所や、イベント会場、人を警備するボディガードなど、様々です。
学歴だけでなく年齢不問の求人も多いので、思い切ってキャリアチェンジしたいという方にもおすすめ。
【工場のライン】
単純作業が得意だという人は工場のラインの仕事もおすすめです。
単調な仕事なので、難易度もそれほど高くありません。
一度仕事を始めると黙々と自分の作業に集中するため、人間関係のトラブルも少ない仕事です。
【運転手】
最後にご紹介するのは運転手の仕事です。
運転手に求められるのは当然学歴ではなく運転の技術になります。
学歴はないけど車の運転は得意だという方におすすめです。
長距離トラックやタクシー、バスの運転手など、仕事の種類も豊富で、どれも人材が不足している業界なのでチャンスも多いと考えられます。
5.中卒の給料・年収は?
続いて中卒者ではどれくらいの給料・年収を見込めるのか見ていきます。
【年収300万円以下が半数以上】
残念ながら中卒者の場合、多くは日本の平均年収である400万円には届きません。
厚生労働省の調査によると、30〜35歳の中卒者の平均年収が300万円以下である割合が54%となっております。
一般的にバリバリ仕事をこなしている30代でも半分以上は年収が300万円以下というのが現実なのです。
6.中卒の就職率はどれくらい?
続いて実際に中卒者が正社員として採用される割合をご紹介します。
【いきなり正社員に就職できるのは5%程度】
かなり厳しい数字ですが、文部科学省の発表によると、いきなり中卒者が正社員として働けるのは約5%程度となっております。
ただし、アルバイトや契約社員を経由して正社員になる方を含めると約30%となります。
いきなりは難しくとも、仕事のスキルや経験をコツコツと積み上げれば約3人に1人の割合で、いずれ正社員になることができているのです。
中卒だからといって最初から諦めるのはもったいないでしょう。
7.中卒の就職に有利な資格はある?
中卒者が正社員として働く上で資格の取得が有効だと説明しましたが、実際にはどんな資格が挙げられるのでしょうか?
【高卒認定試験】
まず応募できる求人の幅を広げるという意味で、高卒認定試験を受けることをおすすめします。
どんな優秀なスキルを持っていても、中卒だからという理由で応募を断る会社も少なくありません。
まずは高卒と同程度の学力があることをアピールすることで、求人に応募するチャンスを広げましょう。
【介護職員初任者研修】
高齢化が今後進んでいく中で、深刻な人手不足に陥っているのが介護業界です。
これから介護職で働く人におすすめしたいのが介護職員初任者研修でしょう。
難易度もそれほど高くない上に、全くの無資格者よりも優遇されやすいのでおすすめです。
【宅地建物取引士】
一方で取得難易度も高く、持っているだけで面接官を『おっ!』と言わせることができるのがこちら。
宅地建物取引士は不動産業界で働きたい方におすすめの資格です。
合格率も20%程度で、大卒者でもなかなか受からない資格になっています。
中卒でも高年収を目指せる不動産業界で働きたい方は是非チャレンジしてみてください。
【調理師免許】
中卒者が多い飲食業界で働くなら、調理師免許を取得するのもおすすめです。
中卒者の場合、飲食店で2年以上働いた経験があれば受験することができます。
最初はアルバイトなどで実務経験を積みながら、調理師免許を取得し、より良い条件の会社に転職するのもアリでしょう。
【まとめ】中卒でも諦めなければ就職できる
中卒者が高卒や大卒者に比べて就職に不利になることは間違いありません。
しかし、中卒でも正社員として働いている方は少なからずいます。
中卒でも諦めなければ正社員として就職することはできるのです。
最後に今回の記事でご紹介した、中卒でも就職・転職に成功するための方法をまとめておきます。
・中卒になった理由をしっかり説明する
・特化したスキルを身につける
・学歴を作る
・資格を取得する
・長続きする仕事を選ぶ
・身近なコネを使う
・転職エージェントを使う
この7つのポイントを積極的に押さえることで、就職や転職をスムーズに行えるでしょう。
就職や転職に悩んでいる中卒者の方にとって、今回の記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

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実際に、『オリンピック前には状況がガラっと変わる。』と予測する専門家も少なくありません。
また、年齢とともに転職が難しくなるのは言うまでもないですよね。
将来的な転職を考えているのであれば、人生を失敗しない為にも、1日でも早く行動をする事をおすすめします。

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